品川巻

悲しみに、こんにちはの品川巻のレビュー・感想・評価

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)
3.8
『冬冬の夏休み』でも感じたことだけど、子供たちが遊んでいるシーンを見ながらずっとハラハラしてしまい、完全に親の視点で観続けてしまっている自分がいた。

実の両親を亡くし、叔父叔母の元で育てられることになったフリダ。
彼らが本当の子どものようにフリダへ愛情を注いでくれていると感じながらも、いざアナ(実子)が溺れそうになった時はフリダが責められてしまう。
子供ながらに血の繋がりに意味を感じてしまう体験は鮮烈だっただろうし、今後の成長過程に何かしら影響出ちゃいそう。。

少ない知恵を絞って子どもが寂しさを表現する時、大人からすると、それはただの悪戯という認識で終わってしまうかもしれない。
でも実は子どもも(場合によっては高齢者も)、かまってほしいがために気を引くようなことをしているだけ。
その可愛らしい「ふてくされ」に目くじらを立てずに、包んであげられる大人になりたい🌿

実子と養子を区別することは誰も責められないし、今回の義父母は分け隔てなく惜しみない愛を注いでいて立派。。
フリダの嫌いなミルクを義父がこっそり飲んであげるシーンがたまらない〜〜🥛🐄

親の死と新しい幸せを受容して、一夏で強くなったフリダにぴったりな邦題!
品川巻

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