品川巻さんの映画レビュー・感想・評価

品川巻

品川巻

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

5.0

家で観ながら、エンドロールが流れている最中にお人形とポスターの購入を即決した。贔屓目だと分かっててもこれは最高に好き。エドワード・ホッパーの絵みたいに当時のNYにあった温もりと孤独を垣間見ることができ>>続きを読む

アイズ・オン・ユー(2023年製作の映画)

3.3

実際にあった事件。当時のショウビズ界の女性消費とシリアルキラーの女性搾取をリンクさせている。

ラストレター(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

中山美穂のLove Letterをもう一回観たくなった。他意はないんだけど、俳優さんではなく庵野監督が起用された理由を知りたい。

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.6

相手の生活や立場を優先して自分の想いを諦める美学は、寅さんにも通ずる。クラリスから不二子への些細な質問に嫉妬が垣間見えたのもかわいい。不二子のように戦力にはなれないし自分は足手纏いだと気付きながらも「>>続きを読む

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.0

脱走兵がナチスの大尉を装って収容所を跋扈していくというまさかの実話。過酷な環境で擬態しなければ生き残れないという決死の作戦。よほど頭が回る人物だったのは確かだろうけど、組織内部での伝達のプロセスが多す>>続きを読む

ポカホンタス(1995年製作の映画)

4.0

いつの間にか海外かぶれのアジア女性の通称になってしまったけど、映像と曲が良すぎることだけはもう少し広まってほしい。
史実よりも美化されているだろうけど、風や滝の質感など、自然への畏敬の念が表された描写
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

3.8

森でのホラー映画撮影で、急遽ベテランの木こりがゾンビ役をやらされる話。
真剣にゾンビの役作りをし始める役所広司がかわいい。沖田監督の好きなところ満載。

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.5

『燃ゆる女の肖像』のラストも美術館を使っていたけど、あちらが「含み」だとしたら、こちらは「対峙」。

ある男(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分の血に関する登場人物たちの感覚は、クドカンのGOを思い出した

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.3

VRでなんとか再現してほしい。日本でリメイクするなら、キャラ変更して藤原竜也一択。

東京画(1985年製作の映画)

4.8

2000本記念!懐古厨&小津オタクのヴェンダースによる、ひねくれた日本愛に満ちたドキュメンタリー。笠智衆や厚田カメラマンから慕われ、ヴェンダースをオタクにさせた小津監督の影をなぞりながら、外から見える>>続きを読む

よだかの片想い(2022年製作の映画)

4.0

「誰にでも優しい人は誰にも興味がない」を体現する男、飛坂。一番厄介かもしれない。アイコは、自分と何も似てないから飛坂が好きなんだと思う。
自分が傷ついて初めて、誰かを知らず知らずのうちに傷つけていたと
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.9

性と死の絡み方がどこを切り取っても完膚なきまでにスピッツのそれで、深夜に目が冴えまくってしまった。夜を駆けるとか惑星のかけらとか、なんなら青い車、愛のことば、あの有名な大鬱名曲ロビンソンまでよぎるくら>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.4

韓国史に詳しくない私でも、後半の異常な面白さと展開の速さで食い入るように観続けてしまった。一見ホラーかと思いきや、人間のおぞましさを含んだ歴史スペクタクルサイコサスペンス。

"何を知っても、目を閉じ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.4

無口なショーンとコットが夜の海を静かに見つめるシーン。「沈黙は悪くない、沈黙の機会を逃して多くのものを失ってきた」と、黙ることを肯定してくれたあまりにも美しい瞬間だった。真新しい展開はないけれど、ラス>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.6

2回目の鑑賞。
女優へのステップアップは、アイドルとしての自分の死。業界人への無意識下の憎悪と、アイドルへの潜在的な未練が生み出した"偶像"による攻撃が、未麻の主観と客観/現実と虚構を交わらせ、彼女を
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あの夏のルカ(2021年製作の映画)

3.3

邦題が好き。イタリアの田舎町の情景は夏にぴったりで、『ニューシネマパラダイス』や最近だと『シチリアサマー』を彷彿とさせる。思春期ならではの危なっかしい好奇心や、「ほかの人と仲良くしないで欲しい」「自分>>続きを読む

トムボーイ(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

この映画が本当に主演の少女に配慮されていたとしても、女性監督が撮っていればあの姿を映していいことになるのかな、とか考え出したら集中できなくなってしまった。

Shall we ダンス?(1996年製作の映画)

4.0

美人な先生に近づきたくて始めたはずの社交ダンスにハマった中年男性が、家族や職場に隠しながらアマチュア大会を目指す話。
ルーティーンの安心感と、脱マンネリを目指す刺激への探究心で、人生はうまく回っていく
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ヒース・レジャーの恋のからさわぎ(1999年製作の映画)

3.7

知ってるつもりだったけど、どう考えてもヒース・レジャーは生命体の中で一番声がいい。よすぎる。
妹が着てた阪急電車のTシャツ可愛い。

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

3.3

2回目の鑑賞。
心が動くだけで若くいられる、気がする。

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.5

映画のコマとコマの間には闇があって、そこに光を当てることで闇が見えなくなるという"ファイ現象"になぞらえ、人生は光と闇の繰り返し、辛い過去(闇)も光で埋め尽くせば消えてなくなるというラストのラーキンの>>続きを読む

魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.3

見ず知らずの街を爆走するという意味では、ほぼランボーと一緒。
ニシンのパイをいらないと言ったあの子は、おばあちゃまの厚意が迷惑だったんじゃなくて、ずぶ濡れのキキを見てあのセリフが出てしまっただけだと信
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サンライズ(1927年製作の映画)

4.0

第1回アカデミー賞撮影賞受賞。ロマンス、サスペンス、スリラー、アドベンチャーなど盛り沢山のサイレント映画。映像的な美しさはもとより、愛人=都会/妻=田舎の対立構造や、車窓からの景色などで主人公の心の揺>>続きを読む

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

3.0

娘を呼び出した時の変態教師(仮)デニーロの髪型がベートーベンにしか見えない

生きちゃった(2020年製作の映画)

2.5

全員が自業自得すぎて共感するのが難しかった...あと大事なシーンをジャケ写に選んだのはなんでだ

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

去年映画館で最後に観た作品。
ジャームッシュのゾンビ映画を観たシネフィルの客たちがゴダールがどうのブレッソンがどうのとか言ってるのを観て、こういう人たちが他人が映画の感想を述べることを制限していると思
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チキン・リトル(2005年製作の映画)

3.3

いちばん好きな鳥。ビジュが好きで、よくグッズを買っていた。

ニワトリは飛べないので、炭酸飲料を背中につけてなんとか飛ぼうとしてるのがいとおしい。
父子家庭や容姿による偏見など、一応テーマもある。
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.2

毒親からの卒業と罪悪感と喪失感。中国で女性たちがどのように厳格な英才教育と共存してきたかも浮き彫りになっている。
一般的に1人娘は母親との関係性が特に強固で、「自分から離れていかないように」という不安
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おくりびと(2008年製作の映画)

4.4

王道だけど泣いた。個人的には世界中の人に薦められる日本映画のひとつ。故人をおくるという工程の静謐さときめ細やかさ。情感に溢れている。
「人生最後の買い物は他人が決めるのよ」の場面で、確かに自分が入る棺
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ストーンウォール(2015年製作の映画)

3.5

Stonewallは実在するバーの名前。
絶対に主人公のこと好きなのにそれを悟らせないラストの表情が切なすぎる。

花と雨(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

SEEDAの楽曲をモチーフにした伝記映画。
好きだったラップでなかなか芽が出ずに売人に流れついてしまい、その甘さを姉にだけは隠したいという愛情がこんな結末を迎えるのがむごすぎる...... 海外育ちの
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殺し屋1(2001年製作の映画)

4.3

低評価ばかりだったので身構えて観てみたけど、個人的に絶対観たかったシーンも全部入っていて原作ファンとしても満足だった。

ハリウッドで初仕事をした浅野忠信は当初全く相手にされなかったのに、あの「カキハ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

【オダジョーの「ラーメン食べる?」は完全に黒です】

単館系映画(『希望のかなた』)を観ながら冷めた目をしてるのも、自己啓発本を立ち読みし出すのも、暗闇の中でパズドラをやるようになるのも、すべて「文化
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.6

栄光から転落すると、美学が虚勢に変わってしまう皮肉。エルヴィラはやっぱりみんな好きになっちゃうよね。