ジュリアンのmochizのネタバレレビュー・内容・結末

やーん、めっちゃハラハラした…！
親父とボクの上手さがハラハラ度を加速させる。

「ジュリアン」なんて邦題なもんだから、実は妻の方が悪かったりする息子の目線のスリラーなのでは？と身構えたりしたが、そのまんまDV元夫と被害者妻子であった。たしかにジュリアンは母を守るためにものすごく頑張るのだが、テーマはこういった問題を予防することかができない社会（親権の仕組みや家裁の対応等）を指しているようだ。
このケースでは母子の命は失われず、男の身柄も確保されて不幸中の幸いだったが、こんな危険なめに至らないと解決されないのか、という問題定義なのだろう。

最後に観客の目線はドアの隙間から覗いている隣人と重なる。他人事だが、隣人のいち早い通報で母子は助かった。これは今も隣で起きているのだということではないかと思った。




備忘録
ジュリアンの母親はDV夫から逃れるために離婚して息子の単独親権を望む。しかし元妻へ執着する父親は関係を繋ぐためだけに共同親権を主張し、家裁で認められてしまう。
元妻の今彼も、ガタイのいい元夫の前では頼りにならない。
ジュリアンも必死に母親を守ろうとするが、とうとう父親がショットガンをもって家に襲ってくる。
隣人の通報もあり、既のところで警察が到着して助かるのだった。