冒頭から、問題を抱えたこの家族の傍観者となる。
はじめの十数分で引き込まれると、
そのまま緊張感が途切れることはない。
余計な音楽が一切なく、
聞き取れないセリフがより不安感を募らせる。
母を守るために必死に耐えるジュリアン。
彼にどれだけ感情移入したとしても、
結局自分は傍観者でいるしかないんだと思い知らされてしまう…。
観ていて全く心地の良い物語ではない。
だからこそ心に残る。
監督の思惑通りに93分間手に汗握り、
あなたはどうする?
と語りかけられているようでした。
非常に見応え十分!
補足
本作が長編初監督らしい、グザヴィエ・ルグラン監督!字面グザヴィエ・ドランに似て紛らわしいなと思っていたけど(笑)
2013年フランス映画祭で上映された短編「すべてを失う前に」でアカデミー賞短編部門にノミネートされる実力者。(本作はその長編化でキャストも同じ!)
この監督にも注目していきたいです。