福の島でハッピーアイランドとはなるほど。ブロッコリー。安全基準を満たしていて、それが0.1の差だと言われても、目の前に0と0.1が並んでいたら0を選ぶ。それが人間心理だと思う。目には見えず明確な影響もわからない。得体の知れなさを避け、無難な選択を優先。当然と言えば当然のリスク回避。「なんで農業できんの、なんでやってんの」。「なんで俺たちがちゃんとこいつと向き合おうとしないんですか」。ドキュメンタリーパートを見ているとその地に住む人々も複雑な思いを抱えているのがよく伝わってくる。生の声を聞けた点は良かった。ただ演技とリアルの世界線が混じると違和感が出て同時にその温度差も気になった。寒そうなダメージジーンズ。吉村界人さんと萩原聖人さんのコンビが良い。作り手の真摯な思いが伝わる一本だった。