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ジョン・ウィック:パラベラムのBrynhildr38のレビュー・感想・評価

3.4
消耗戦。
キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋に扮する「ジョン・ウィック」シリーズ第3弾。前作で組織の掟を破り、追われる身となったジョン。次々と現われる刺客との攻防で満身創痍となった彼は、かつて「血の誓印」を交わしたソフィアに協力を求める。(あらすじより)

時間軸は、ジョン・ウィック:チャプター2終了後からの続きのため、この作品がシリーズ初見の方でストーリーの背景や世界観を味わいたい場合は、前2作の鑑賞が必須。

アクションはシーンや戦術が多彩でユニーク過ぎて笑いの域へ。一方でジョンのカッコ良さはその分目減りしたと言わざるを得ない・・・が、リアルに痛みが伝わってくるような殺戮シーンはこの作品でもしっかりと映像化されていて、ホントに痛々しい。

前作と比較してキアヌが衰えたとか鈍重とかのレビューも見られるが、1作品目から本作品までの時間軸は約2週間程の出来事。リアリティ求めて疲労困憊状態でのアクションを描いているものと思う。キレッキレのアクションは次作以降のお楽しみと信じたいところ。

キャストは相変わらず魅力的。
伝説の殺し屋ジョン・ウィックを演じるキアヌ・リーブスは、人柄の良さも評判で世界中のファンから愛され続けている正真正銘のハリウッドスタ一。ジョン・ウィックの暴走を咎めておきながら、結局自分もブチ切れる愛犬家の元殺し屋ソフィアを演じるハル・ベリーは、いつまで立っても艷やか。コンチネンタルホテル・ニューヨークの忠実なコンシェルジュのシャロンを演じるランス・レディックは、今回ようやく参戦したがコンシェルジュに徹してるほうが良いと思う。裏社会の秩序を破る者を冷徹に処分する主席連合の裁定人を演じるエイジア・ケイト・ディロンは、ミステリアスで近寄り難い存在感を余すことなく発揮。

寿司屋前でのにんじゃりばんばんは、改めてきゃりーぱみゅぱみゅの偉大さを感じたが、カウンターで寝そべる猫は絶対駄目。

あと、コンチネンタルホテルが魅せてきたエレガントさが今回は見当たらずB級の安っぽさが出てたことと、敵方の防弾装備の性能アップも面白さを落としたように思う。

とか言いつつ、何だかんだ言っても、タイトルの意味を知れば、次も見ちゃう。

パラベラム(Parabellum):戦いに備えよ
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