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ジョン・ウィック:パラベラムのJIZEのレビュー・感想・評価

3.6
本編の8割以上が単調な戦闘シーンばかりでうんざり、というのが正直なところ。。まさしく冒頭の掴みとなる点でも前作『ジョン・ウィック:チャプター2(2017年)』のほぼ直後からキアヌリーブス演じる主人公がコンチネンタルホテルで敵を始末したコトから賞金首となり逃亡を開始して開幕するが、最初の図書館?で分厚い本を片手に滅多打ちして敵ホン・フーを翻弄する一幕は挨拶がわりに足場の構図や静観な場所で戦闘が繰り広げられる頓知は気が利いてて良かった。いわゆるシーンが戦闘に次ぐ戦闘で場所のみが移ろって展開されるだけなので、プロット自体の推進力はきわめて単調で低い印象をうける。馬に乗って国道を駆け抜けつて追っ手の追撃を避けて反撃するくだりやヤリすぎアクションのけれん味なんかはシリーズを重ねる毎に味わいを増してはきているが。敵サイドに関しても寿司屋の店長が殺し屋で弟子を引き連れてキアヌの前に立ち塞がる構図もミスマッチ感がぶっちゃけ否めない。ジョン・ウィックのダークかつ裏の世界観を掘り下げる意図ではコメディに描かれ過ぎな気がした。きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」がデカめの音響で多用されるシーンでも意図が不明。様式化された主要キャラたちの崇高な出で立ちを相対化して魅せる手腕は美的に洗練されて美しさすらあるが。キアヌが愛犬を引き継れ仲間と暴れ回るバトルシーンに特化させた続編だ。猛烈なキアヌ信者におすすめ!
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