アニメ版から１０年後を舞台に大人になった本宮大輔や一乗寺賢らがそれぞれのパートナーデジモンと新たな冒険に出る。選ばれし子供たちの生みの親との対峙。ＯＰの和田光司の「ターゲット～赤い衝撃～」が映像のリンクとともに超絶熱過ぎる。本作品は『デジモンアドベンチャー０２(２０００年)』シリーズの劇場版。また開幕での『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆(２０２０年)』からの流れを踏襲したクラシックの名曲「ボレロ」など、前回のエボリューションの型に似せた構成や大円団はほぼ鏡像関係に近しい。欠けたデジヴァイスを手にする青年とウッコモンのダークサイドのエピソードを支柱に０２のアドベンチャーがふたたび再起動する。ウォーゲームのディアボロモン程度のサイズ感の敵デジモンのほうがすべてがインフレ化し過ぎず、良かったかもしれない。”インペリアルドラモン”の究極進化の再来は挿入歌とも疾走感がブーストしていて、良かった。『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(２０００年)』ほどデジモンらしさの要素を最大化させた仮想空間上だけのデジタルのストーリーには留まらず、良かれ悪かれシナリオの重さに賛否はある。また観たいと思わせるデジモン世界特有のエネルギーには、前回に引き続き満ちていたように思う。
“この世界は可能性に満ちている。
目の前に繰り広げられる幾つもの世界は時に希望を感じさせ、時に非情だ。
だが僕らはそれらの世界を迷わずに受け入れる。
なぜならそれは、新たな冒険の道のりへの１ページとなるから。
それは新たな可能性の始まりなのだから。”
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