紆余曲折を経験してきているターミネーターシリーズ最新作は、前3作(ターミネーター3、4、新起動)を排除し「ターミネーター2」からの続編として制作
コンテンツとして死にかけのターミネーターシリーズを復活させるべく今作に任命されたのは「デッドプール」等で知られるティム・ミラー監督と1、2作目でサラ・コナーを演じたリンダ・ハミルトンでした
お決まりの全裸転送から始まり、あっという間に主人公ダニーは危機的状況に陥っていきます
冒頭で展開される工場ファイトからのカーチェイスは観客の心を掴むのに十分な出来の見応えあるアクションシーンでした
そこから多少の中弛みはあるものの、随所で展開されるアクションに関しては文句なしです
今作が今までと大きく変わったと感じたのは、“ジョン・コナーの死”と“スカイネットの消失”です
前作までは呪縛のように上記の二要素に囚われてきたターミネーターシリーズでしたが、今作は心機一転を兼ねて新たな救世主の存在とスカイネットに代わる“リージョン”という存在が登場します
と言っても、その本質は前要素となんら変わらないので特に新しいと感じるところはありませんでしたが
他に気になる点として挙げられるのは主要登場人物が女性陣で固められており、さらに主人公はメキシコ系であるところ
なにやらポリティカルな部分での配慮を制作側から感じましたが、無理矢理感はないので気にすることなく楽しんで観れました
というのも、リンダ・ハミルトンの激渋な存在感も勿論ですが、グレースを演じたマッケンジー・デイヴィスの格好良さに惚れ惚れさせられるからです
もっとグレースを観たいと思える素晴らしいキャラクターに足らしめたマッケンジーの功績はかなり大きく思います
シスターフッド作品として非常に良くできた作品でした
今作に関してはクリフハンガーな終わり方ではないので、続編の制作有無は関係なく軽い気持ちで観られるのも良いところでしょう