アカエリヒレアシシギ

ターミネーター ニュー・フェイトのアカエリヒレアシシギのレビュー・感想・評価

4.5
世界中のファンに未だ愛される世界最高のSF超大作『ターミネーター2 』の28年ぶり正統な続編。

プロデュースにシリーズ生みの親ジェームズ・キャメロンを迎え、サラ・コナー役にリンダ・ハミルトンが復帰。T-800役でシュワルツェネッガーも出演。
この前情報だけでも往年のファンは歓喜だが、作中の彼らの初登場シーンはまさに圧巻。待ってましたとばかりの雰囲気と映像でも伝わるそのオーラが劇場内に張り詰めた。

ストーリーは、T1以来のサラ中心といえる。歳を取ったT-800も新鮮。正統続編というだけあって全描写に意味があり飽きさせないうえ、1つ1つの言動、所作に前作またシリーズファンへのリスペクトが随所に感じられた。今作から登場するグレース、ダニーも好印象。むしろT1.2で若く強い女性として描かれたサラに、今作のダニーを重ね合わせられる描写が多く、ストーリー全体の見所としての役割もある。

アクションシーンは「なんでもあり」感もあるがやはり圧倒される。本作は2Dに加え4DX・MX4Dでも公開されており、映えるアクションとして描かれている点も注目。また敵ターミネーター REV-9が常軌を逸した強さであることから、液体窒素のT-1000が絶望感を与えたT2を初めて見た時の好奇心と緊張感を思い出した。

ターミネーターシリーズのファン必見の映画であり、ハミルトン、シュワルツェネッガーが共に最後のターミネーター出演と語るように、「正統続編」としての地位を確立。キャメロンによるT-800シリーズ完結を予感させるラストシーンには、悲しさもあったが、どこか「ターミネーター=T-800」が誰にも弄られないという清々しさも感じた。

またここから新たな3部作が…という話もあるが、人間VS機械、そしてシュワルツェネッガーの「ターミネーター」という意味では今回が最高の完結作ではないか。