これはもう、個人的にホラー映画としてカウントしていません。
前作では、子ども達が主役だったし、"それ"が見えたら終わるという恐怖感が確かにあったけど。
"それ"が見えても
全然終わらないんだもーーーん!!
むしろ"それ"が見えてからが始まりでしょ!
もっとペニーワイズを見せてくれ!!
恐怖を通り越してもはや面白いし愛おしいペニーワイズ!!
まさかこんなに楽しめるなんて、自分でもびっくり。
続編の本作は、27年の時を経て復活したアイツとの決着を果たす為、成長したルーザーズ・クラブが再集結。
前作から2年も経つと、ビル、ベバリー、ベン辺りまでは覚えていたけど、他は誰だっけ?こんなキャラだっけ?と暫く脳味噌のアップデートに時間が掛かってしまった。
街から離れる程記憶が曖昧になっていくという設定は良かった。あんな恐怖体験の後、皆んながまともに暮らしていく為には記憶をなくすしかないもんね。
序盤のやられ役でまさかのグザヴィエ・ドランくん登場に早速テンションが上がる!
太っちょベンが、まさかのイケメンに進化していて二度見!!でも目元とか子役と似せていて、今回の大人達のキャスティングは皆子ども時代の面影があって、素晴らしかった。何より、ジェームズ・マカヴォイとジェシカ・チャステインですもの。見た目が華やか。
まぁ、でも、長いよね…。
169分、ずっと驚かせるばかりの展開は流石にキツい。
それでも、端折れない事もよくわかる。
原作のボリューム感を何とかこの尺に収めて、子ども時代のそれぞれのトラウマを描き切るには、これ以上のカットは出来ないんだろう。
変なクリーチャーもババァも色々出て来たけど、フォーチュンクッキーから出てきたおみくじで、「スタンリーは…」の部分が実は1番怖かったかも。
兎にも角にも、ペニーワイズがもう何でもアリで、大きくもなるし小さくもなるし、カニみたいだし、もうあの声も目も大好き過ぎる!!
ラスト、やられる寸前の顔が最高過ぎた!!
あれって、もう、イジメだし。
終わってみればだけど、スタンリー、早まらなくても良かったんじゃない?とも思う。
続編としては綺麗に終わっているものの、子ども時代の前作の方が、構成としても纏まっていて良し。
シリーズを通じて、恐怖と愛くるしさという相反する感情をめいっぱいに湧き立たせてくれたビル・スカルスガルドに、最大の賛辞を贈りたい。