FREDDY

富美子の足のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

富美子の足(2018年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

愛人の“魔性の足”を偏愛する老人と若いフィギュア作家の欲望を描いた、近代文学の大文豪・谷崎潤一郎の作品を現代劇としてリメイクした本作なのだが、内容としては、類まれな美しい足を持つデリヘル嬢の富美子と、その足に魅了され、2億円の遺産譲渡を条件に彼女と愛人関係の契約を結んだ富豪の塚越、そして生身の人間に興味を持たないフィギュア作家の野田の3人を軸に、"フェティシズム"という欲望を追求した不思議な三角関係が映し出されるのだが、正直言って、本作で描かれている"フェティシズム"を理解するのに困難を極めましたし、きっとこの狂気に満ちた偏愛を理解すれば登場人物らの人間味や美学が見えてくるのだろうが、それ以前の問題で、男たちを魅了する"魔性の足"から魅力が感じられなかった。口頭では魅力について語られるのだが、映像からはいまいち伝わってきませんでしたし、「足」に焦点を当てたいのなら余計な性的描写はいらなかったのでは。あと、コメディ要素や無駄な演出も邪魔に感じてしまいましたし、入口からつまづいてしまって本作の面白さがわからなかった。ただ、富美子を演じた片山萌美の演技の幅には心惹かれるものはありましたし、やはりと言いますか、塚越を演じたでんでんの演技はユニークで面白いですね。本作は観て損はなかったが、オススメは難しい。
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