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ファウストの衛星のレビュー・感想・評価

ファウスト(1994年製作の映画)
4.0
この映画で一番キュートで印象的なキャラクターは山からゴロゴロ転がってやってくる天使と悪魔だ。現実と異界がそうやって繋がっているという発想が有り得なくて面白い。
一貫してそう描いているわけではないが、物体が連続した空間の中を移動している様を執拗に見せる場面が多い。最初に出てきた鶏もそうだし、道化に虐められる悪魔が一番極端にギャグにされている。演劇的な表現ともいえるし、ストップモーションアニメのひとつの方向性かもしれない。画面の中にある物が消えないということは『オオカミの家』でも印象に残った。
話としては映画が半分過ぎて漸くメフィストフェレスと契約が成立するのが遅すぎてすごい。契約の手続きもまどろっこしくて、得られた快楽も大したことないので可哀想なファウストだった(?)
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