浅見Lefty恭弘

SUNNY 強い気持ち・強い愛の浅見Lefty恭弘のレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
4.0
TOHOシネマズ1か月無料観賞の最終日に見た。
この作品、該当世代の人がたちがどはまりしたり、大量に涙を溢れさせたりしているようで、それはそれで結構だ。ただ、それだけでは、映画としての価値が限定されてしまうが、実は、年寄りにもよくわかる映画である。結構身近に感じていた90年代が、ネット、スマホ、SNSの現代と激しく異なる時代であることを、強く再認識させられるからだ。
また、歳月を経ての再会の話であるから、 時代性に関係なく、心に訴えるドラマだろう。
役者さんはみな良い。特に鰤谷の小野花梨さんが作品に与えた力は大きい。
端役では、屋台の親父の不破万作さんが、エライザ&すずコンビの酔っ払いぶりを見て、タバコをくゆらし、肩で笑う姿が絶品。この無言の、ものすごく短い短いシークエンスで、「ふふふ、おっかしい。まるで、大人の酔っ払いみたいじゃないか。可愛いもんだなぁ。でも、あんなに若くても、真剣な悩みがあるもんなんだな。人間、生きていくのは大変だ」と言っているのが聞こえてくるかのようである。この感覚、観賞中の自分の感覚にぴったり一致するから、余計感心するのかもしれない。
浅見Lefty恭弘

浅見Lefty恭弘