浅見Lefty恭弘

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリームの浅見Lefty恭弘のレビュー・感想・評価

4.0
David Bowie Moonage Daydreamをグランドシネマサンシャイン池袋のIMAXレーザー(スクリーン幅25.8m)で観てきた。
 最初にJeff Beckファンなので言わせてもらうと、BBA来日公演の直後、Hammersmith Odeonでの勇姿が、あの、他の誰にも似てない音が、この巨大画面&大音響で見られたのが嬉しい。Ox Bloodのレスポールを武道館のライブ終盤と同じく、肩の上に担いで嬉しそうに弾くのを見て、1月の訃報以来落ち込んでいた気持ちが少し晴れた。
 映画は、Bowieなんだから、年代記的伝記映画にする訳がない、と予想していた通り。常に誰にも考えつかないことを実現するBowieの天才ぶりがわかる。昔のテレビ番組司会者がいかに当時らしいつまらない質問をしようが、はるか斜め上をいく素晴らしい言葉で返していく。
 とはいえ、もの凄く売れて、膨大な観客を動員するようになると、やはり他のスーパースターと変わらない過ごし方というものがある。
 年代記的なものになるはずがない…とはいっても、なんだかこの映画では、まるで20世紀終わりから21世紀、ろくに活動してないように見えてしまうのではないか。この点は、本人のナレーションを使っていることも影響しているのかもしれないが、それはそれ。映像と文字で、なんとかならなかったものか。
 「メトロポリス」「アンダルシアの犬」など古典映画の場面も豊富に散りばめられている。
 エレファントマン」など貴重な映像もあったが、やはり、もっとライブ映像をたくさん見せて欲しいものではあった。
浅見Lefty恭弘

浅見Lefty恭弘