Kasumi

ミスの称号のKasumiのレビュー・感想・評価

ミスの称号(2016年製作の映画)
3.5
美の消費、美への執着がエスカレートし過ぎたベネズエラという国を前より少し知れて面白かった。幼少期からミスになることを目標に成長して、頭は空っぽで周りから言われたことを鵜呑みにただ周りから求められる美しさだけを求めて生きていく女性たちのドキュメンタリー。知性とか感性とか毎日何を考えて何を愛して生きているのかなんて微塵も関係なくて、ただ見た目だけ、美しい顔に美しい身体だけが求められる異様な世界。整形が当たり前の世界。作品中に登場する女性たちはみんな美しいけど、カメラの前でのみどこを見ているのかわからない作り笑顔を振りまいて、すごく不気味。知性も、豊かな感性も育てることなくただ年齢を重ねていく美しい彼女たちは若さを美しさのためだけに使って、とても勿体なかった。知性のある女性が増えると先進諸国みたいに今までの家族の形が崩壊して少子化とか抵抗運動が増えることを阻止するための国家の策略…
日本でもミスコンとかアイドルは割と人気あるけど、彼女たちはまだ少なからずTwitterとかSNSで内的自己アピールをしているので、マシなのかな…でもSNSの自己なんて自己じゃないか…と思ったりした。
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