このレビューはネタバレを含みます
2024-16
最初に見たのは中学生の時。不思議でよく分からなかった話だと思っていたけど今見ると理解できる部分が多いし、全てが美しい。
冒頭のみぞれがのぞみを待ってから音楽室に行くシーン、のぞみを待ってる間は不規則なリズムで奏でられる音楽だったのにのぞみが来た時その音が繋がって音楽になって風が吹いて花が揺れてみぞれの世界が動き出した。きっとみぞれにとってのぞみはみぞれの世界を動かしてくれる青い鳥だったんだろう。
だけど最後はのぞみが図書室に向かい、みぞれは1人音楽室でオーボエを吹いている。冒頭とかなり対照的だけど、音楽室に行く理由がのぞみといられるから、だったみぞれが自分の意思で音楽室に1人で向かったと考えると音楽をやる理由、続ける理由がのぞみだけじゃなくなったのが暗示されている。
どちらがリズでどちらが青い鳥なのか?のぞみとみぞれは最初でこそのぞみが青い鳥だと思っていたけど実はみぞれの才能を閉じ込めて鍵をしていたのはのぞみだった、という最後。
ハッピーエンドとは一概に言えない。だけどそれがこの映画の良さ。作画がアニメと違って勝手にあまり好きじゃないかもと思っていたけどこの作画だからこそ輝く話だった。
コンクールなどの非日常ではなく少女たちのほんの一瞬を切り取りながらリアルに描いてくれるから感情移入もしやすく見やすかった。また見る