面白かった。役者の演技はもちろん、楽曲やカメラ回しが「ああ、HEROを撮った人だな」と思わせるわかりやすい演出。否応なく盛り上がる感情がわきました。鑑賞後はホテルマンへの見方が変わった。すごい職業だ。積極的にホテルに泊まりたくなった。
正直、ちょっと長いなと感じた。
飽きたのではないと思う。おそらく手数が多すぎたのだろう。「まだ本題に行かないの！？」という感情に近いと思う。
原作が好きな人間としては原作通りにやってほしい感情がどうしてもある。
だがそれをすると、映画は2-3時間の中で、登場する人物像や背景を全部つめこまなきゃいけないことになり、登場人物があらゆる説明を口ですることが増えてしまう。そうすることで現実味がなくなる。
それをもうちょっと回避してもよかったのではないかと。
ただ、それを差し引いても面白かった。普段、客としか接しないホテルマンの裏側を覗き見た気分である。
ホテルマンに対しての見方が本当に変わった。本で読んで知識としては知っていたが、視覚でそれを見せられるインパクトは大きかった。
単に接客をしているわけではない、仕事としての在り方がとてもめずらしい立場だなと。
誰しも自宅を出た瞬間から仮面をつけているものだけれども(下手したら家族の前でも？)、それを否定されない、肯定してくれる、そんな場所があるとは。
新しい世界を見せてくれる作品に出会えてうれしかったです。
