このレビューはネタバレを含みます
演技派より個性でキャストが決まった印象。
正直、コマ割りから何から劇場でみる内容ではない。酷いなと思いながらこれがいまの日本の映画らしい。
渡部篤郎にしても木村拓哉にしてもどの作品でも彼らは同じ演技をしている。だいたい何歳なんだ。いまの日本にあんな警察がいるのか。
連続殺人犯から犯行予告があり、多人数で該当ホテルの潜入捜査、という最初の設定からして無茶な話だ。
犯行予告があったこと、捜査のためにホテル従業員になりすますこと、すべてを従業員の大半に伝える。
リアリティもクソもない。
劇場公開する作品でテレビドラマと同じことをやられても、ああ地上波で観て良かった(もしくはDVDで良かった)となるだけだ。ドラマと違ったのはエキストラの多さくらいだ。まじ人多すぎ。こんなホテルないだろ……
肝心の謎解き部分もポスターを見てから本編を観ると犯人が丸わかりらしい。
推理を必要としないミステリー風の話になっている。ラスト10分で衝撃が、みたいな話はよくあるが、これの場合は無理矢理まとめようとする木村拓哉たちのやり取りしか映ってない。タイトルの意味に言及する最後はくど過ぎて毎分星の数が下がる無駄な時間だった。
東野圭吾は小説も読んだことがあるし映画化作品もだいたい外さないので期待していたが、やはり監督や脚本、キャスティングは大事だと痛感した。
ただ、生瀬勝久の演技は際立って良かった。