現在は生放送で感想中の丈兄丸

オンリー・ザ・ブレイブの現在は生放送で感想中の丈兄丸のレビュー・感想・評価

4.4
バラダンで博士が紹介してたのもあり気になってたところ、
今夜限りの大きいスクリーンで上映だったので、
眠気を振り切って予約、鑑賞。
結論から言えば、
大きいスクリーンだからこそ堪能できる絶景ショットや、
音響共々劇場だから味わえる恐ろしい火災現場の没入感など、
それ以上の価値は大いに見いだせた今年ベスト候補にして、
誰もに一度は見て・知って欲しい○○モノという秀作だった。

ポスターや予告等で「消防隊員の話」というのは嫌でも何となく分かるが、
今作においてはそれ以上の前情報は入れず(ポスターの説明文なども読まず)に見た方がいい…(評判の良さで決めるのは大いにアリ)
というか、どんなに消化する自信がなかったり、事実難解なものだったとしても、
いずれ触れようと決めてるなら、
初見時は(特に内容にまでは極力触れず)頭からっぽにして望むのがやっぱ一番だったわ!!
…と、改めて考え直させられるほど(バラダンの情報でほぼ誤ジャンルレベルに勘違いした構えと裏腹だったためか)、
自分の予想しない展開になっていったことに感動させられた(今作が元々どんでん返し系の作品というわけではない笑)。


なので、ここから下記は今作鑑賞済みの人だけ、
見た方がいいレビューと書いておく。











前述のとおり、結果的にネイビーシールズ的な「愛すべきバカ体育会系ノリな火災消防アクション」作品だと予想してたり、油断してたというのもあるが、
それらは添え物程度で、メインはポスターの説明文にも触れてる通り「実話に基づく」話だった(自分は知らずに見た笑)。

勿論、ただ実話に基づいてるから意義深いというわけではなく、
私にとって今作は、何よりも「どんな勇敢で頼もしく見える年配でさえ、常に人生に迷い・戦っている」という実話・現実ならではの厚みを、
仰々しくにはならないシリアス(力強)さが、心地よいテンポ(ストーリー展開)と、程よい空気(時には上記のような体育会系ノリ)でバランスよく構成し・また描き切っていたから、素晴らしい……と感じたのかな。

引きこもりな自分には真逆・無縁とも言える世界なのに、
見始めたらいつの間にか自分もホット・ショット隊員になった気分で見入ってて、
見る前の『120分超えかー、ちと長いなぁ…』なんて懸念が嘘のように時を忘れて入り込んでいた(笑)


そして(実話を知らなかったゆえもあってか)……
それこそフィクションならサプライズとしての前置きとして扱われるだろうクライマックス展開に、
いつの間にか(私自身が)自己投影してたブレンダンの心境・台詞を聞いた瞬間…
久々に劇場で『今自分顔凄い歪んでるだろうなぁ』というのがよぎりながらも、涙が溢れてしまった…。

私事で恥ずかしながら、前述通り自身をマイルズ・テラー(の役=ブレンダン)に投影しまうほど、
今の私もどうしようもない私生活・生き方に苦悩しており…
それもあってか、
“覚悟を持って人生を歩んだ“彼らを見たら(安直と言われようが)、
今自分が生きている現実と素直に向き合って、彼らの分まで人生を謳歌してやらねば、
という、まさに“勇気”をもらえた。


我ながらいつも以上に私的なレビューになってしまったが…w
そのくらい、私にとっては『“今”劇場で見たからこそ、どこか自身の浄化から希望の決意』まで持ち帰らせてくれた、素晴らしい一作だった!!!