A2424DA

ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男のA2424DAのレビュー・感想・評価

3.8
誠実に・美しいものの制作過程がテーマのドキュメンタリーだから、どう切り取っても満足できた。
花を摘んだり、パートナーとの自宅での会話、一流モデル達と気さくに話す様子など、デザイナー本人の魅力や美意識もそれとなく伝えていることも好印象。

自分はただコレクションの映像を映画サイズで見れるだけで大満足だけど、一方でドキュメンタリー作品としてみたら、少し散漫な印象も。それぞれのコレクションが等間隔で流れていくから、取り上げるシーズンを減らしてでも、どこかにクローズアップしてめりはりがあった方が、結果として心打たれた気もする。ラストも等間隔に突然終わった感じ。

ファッションドキュメンタリーにアイリス・アプフェルとかアナ・ウィンター(本作は出てないけど)とかはもういいんちゃうかなとも思った。彼女達の偉大さを否定するわけではなく、デザイナー達が求めてる美の形とは離れた「ファッション」的陳腐さ・権威主義に映画自体が貶められてしまう気がした。そりゃ彼女達が褒めてたら間違いないかもしれんけど、それって魅力を伝えるにあたってずるい。

追記
そうだ、音楽がコリン・グリーンウッドだった。予期せぬ。
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