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女ともだちのENDOのレビュー・感想・評価

女ともだち(1983年製作の映画)
4.2
女同士の穏やかな時間は何物にも代え難い。快適に暮らす事が何よりも困難だ。すぐそこに相手はいるのに。
2人の女はナチス侵攻以後、生き残るために仕方なく結婚する。若く麗しい軍人に車両内で愛撫されるユペール。寝たふりしている軍人の1人はドニ・ラヴァン。「パリは私たちのもの」と平気で言ってのけるミュウ=ミュウの心は至って繊細。療養中の病院で力なく項垂れる彼女をそっと抱きしめるユペール。
ユペールの夫役ギイ・マルシャン『勾留』で暴力刑事演じてた人だ!次女をバスに乗せず置き去りにしたユペールへの凄まじいビンタ。リヨンでようやく開店できたブティックを血塗れの手で破壊する。ミュウ=ミュウを視界に入れた途端に豹変、娼館呼ばわり。終盤、別荘で訣別が不可避だと分かった瞬間に嗚咽するマルシャンに思わずもらい泣き。パパとしては娘達から絶大な信頼があるのにね。後半生があっという間に字幕で語られる寂寥感。ままならないね。
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