ささみ

ホース・ソルジャーのささみのレビュー・感想・評価

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)
5.0
この作品は『9.11』の直後、テロ組織の主拠点であるアフガニスタンの都市《マザーリシャリーフ》制圧を目的に、アメリカ陸軍特殊部隊「グリーンベレー」の精鋭12名(ODA595)がテロ組織約5万人を相手に、制圧達成までの21日間を事実に基づき描いたものである。

当然、幾らグリーンベレーと言っても12人だけで5万人とは戦えないため、現地のドスタム将軍率いる部隊と協力して制圧を実現させた。

映画だから当然脚色も入っているであろうから美しく描かれているんだけど、気になって調べてみたらどうやらドスタム将軍も中々に黒い人物なようで…。
でも少なくともタリバンよりはマシな感じが。
タリバンは女性に非人道的で「女は8歳を超えたら教育は不要」という思想を持ち、思想に反する者は殺害するという残虐非道な組織である。
それに拷問や殺人で脅しを掛け、戦闘を強制させるという。。
アメリカ軍は目の敵にされ、懸賞金までかけられているため一時も気が抜けない。

丁度今日で『9.11』から20年経つが、米軍がアフガニスタンから撤退したことにより、現状は再びタリバンが政権を握っている。
この作品を観た後だから余計に残念でならない。
今もこの瞬間、ただ教育をしていたというだけで虐殺が起こっているかもと考えると鬱々たる気分である。
大勢の戦士が命を懸けてタリバンを制圧したのに、米軍が撤退してあっさりとアフガニスタンは再びタリバンに支配されてしまった。。。
きっとこの任務にあたったODA595チームのメンバーも遺憾に思っているのではないだろうか。

作中でドスタム将軍が語った「アフガニスタンは帝国の墓場」という言葉が深く感じる。
ささみ

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