ヒルコ

愛しのノラ 幸せのめぐり逢い/愛しのノラ 幸せをはこぶ猫のヒルコのレビュー・感想・評価

2.7
わたしが本を読んで号泣したのは後にも先にもこれだけ、わたしにとって唯一無二である内田百間の「ノラや」が映画化!しかも主演が水澤紳悟!!
この随筆を読んだのは10代だったのでもう20年前のことなのに、もう、DVDを手に取った瞬間その時の感情が込み上げて泣きそうになりました。
とはいえこの映画は、あくまでも「ノラや」からインスパイア・イメージされたものと言った感じ。主人公もお爺さんじゃないし、猫もノラとクルツではなくシロとクロ。
やっぱり最初はどうしても、「なんか違う・・・」という気持ちに苛まれ続けたものの、ノラや的な状況に遭遇する1組の夫婦の話なんだと思える頃にはなかなか良い映画に感じました。

主人公・九十九の斜に構えた感じは全く愛らしさはなく、感情移入する人は少ないだろうな。なんでこのキャラ設定にしたんだろ?
彼がシロのことを回想するあたりからは悲しくなってしまったけど、九十九可哀想!ってのとは違います。

猫って本当に超可愛い。いなくなると本当に悲しい。
わたしはね、号泣しましたよ、この映画。そんな人、他にいないと思いますけど!
九十九の気持ちになったからじゃなく、猫がいなくなるシチュエーションに泣いたんでしょうね。
九十九は仕事しろ。
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