このレビューはネタバレを含みます
静かな美と狂気の空間。
個人的には、支配欲求を愛とするアルマと、(その術中に嵌って)彼女を愛しちゃったレイノルズ、という結末に見受けられました。
自己評価の低かったアルマは、才ある彼に見染められた"特別な自分"に酔い、次第に行動がエスカレートしていく。彼の抱えるアスペルガー的な部分は理解せず、なんだかんだ自らの思い通りにしようとする様子に、そこに愛はあるんか？？となる。
反対にレイノルズは、今まで守ってきた生活をどんどん崩壊させられていく。求めてきた母性を彼女に見出したことで、本当に愛してしまったのだろうか。
パーティの喧騒の中わざわざ迎えに行き、何より優先してきた仕事にも集中できなくなる。わざと音を立て、バターをふんだんに使う彼女を指摘しない。そしてあの最後。
出会いによって人生が狂わされることもある。二人が幸せなら、俺はいいよ…。(?)
