ファントム・スレッドのかにのネタバレレビュー・内容・結末

相手を愛するが故に相手がもたらす変化を受け入れた、というより本当はレイノルズ自身が完璧で繊細な自分の人生に変化を求めていたんじゃないかと思う。求めてたから受け入れる。だから心做しか二人の関係が明らかに歪みはじめてからの方がレイノルズが生き生きとして見えた。毒キノコ食べて苦しんでるのに生き生きしてる。ラストシーンなんて幸せいっぱいという感じがする。この2人は何もかもがあまりに歪だけれど、どんな形であれお互いの需要と供給が上手く合致する関係性の間にあるのが愛ってことなのかもしれない。見てるあいだはずっと「なんだこれ…」「ヤバ…」しか思ってなかったのにトータルするとすごいまとまりがあるというか、ちゃんとしてる映画なのは一体なぜ？
偶然にも良い大晦日シーンがあったから、年の瀬に見るのにぴったりだった。衣装はそれはもちろん素晴らしいけど、なにより音楽がとんでもなく好みの映画…良すぎる…。