数々の衣装は言わずもがな、その周囲を彩る家具や内装など、シーンを作り上げている物全てが美しい。特に一番最後のタイトルコールのカットはため息が出る程綺麗な映像だった。
そして美術だけでなく、実は音楽も素晴らしい。物語の緩急を丁度良い具合に補い、観客を引き込む。オーケストラの奏でる音一つ一つが過不足なく作品に華を添えている感じ。だからこそ、アルマが自分の感情を初めて爆発させるシーンで、音楽が止み、ひたすらに二人のやり取りだけが聴こえる状況も際立っていたように思う。
一方ストーリーは、一見すると難解で猟奇的。
フライヤーの謳い文句には“禁断の恋”なんてあるけど、もはやこれはラブストーリーなのかも疑問。ラブストーリーのような仮面を被っているだけで、作品が描きたい事はもっと別にあるんじゃないか。
なんてぼやぼや考えていたら、Amazon primeのレビューに凄いのがあった。
あんまりストーリー好きになれなかったな、みたいな人がいたら是非ご一読ください。