ウサギ好きのおんな

1922のウサギ好きのおんなのネタバレレビュー・内容・結末

1922(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

暗くじっとりとした映画
主人公の淡々とした語り口で
妻を殺した経緯やその後が語られる。

土地を守るために妻を殺したが
最終的には土地も自慢の息子も失い1人になってしまう男の物語。

途中出てくる妻の亡霊は自責の念からくる主人公の妄想かと思ったが、駆け落ちした息子のその後を語ったことで本当の亡霊だったのだと気付いた。

妻殺しの共犯である息子は「(母を殺さなくても)他の方法があったはずだ」と話していたが、自身も悪事に手を染め妊婦の彼女もお腹の子供も失い自分も死に、死体はネズミに食い荒らされてしまった。彼も他の方法を見つけることは出来なかったのだろうかと思わざるを得ない。

息子の葬式に亡霊となった妻が参加していたのは夫としては不気味だったかもしれないが、最後を見守る母の愛のようなものを感じた。

最後は皆報われない終わりにはなるが、個人的に楽しく見れた映画だった。最後の最後のオチが微妙だったのだけが残念。