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ドント・ウォーリーのmaverickのレビュー・感想・評価

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)
4.3
ホアキン・フェニックス主演。四肢麻痺となった車椅子の漫画家、ジョン・キャラハンの半生を描いた映画である。『ジョーカー』での演じ様が強烈な印象だっただけに、それと比較されてしまうかと思う。しかし、そこは名優ホアキン・フェニックスである。本作での演じ様も同じく素晴らしかった。面白いのは、本作は『ジョーカー』と似た部分がありながらも、あちらとは対極的な作品となっている所。人生に絶望するような状況に陥りながら、一方は闇に。そしてもう一方は光を見出だした。環境によって人は形成されると思う。幸せな環境と不幸な環境では、やはり不幸な環境の人のほうが心が荒んでしまうもの。しかし、同じような環境でも、その人次第で生き方は変えられるのだということ。すぐ側にある幸せに気付き、前向きになるだけで人生はずっと良くなる。予告を観た感じだと、主人公の突飛なキャラクターの印象が強く、風変わりな男の変わった話かと思ったが、とてもとても感動的な話で非常にためにもなった。この人の生き方にたくさんの人が感銘を受けると思う。ホアキン・フェニックスはもちろん、出演者が良い役者ばかりで感動を倍増させる。ジョナ・ヒル、ルーニー・マーラ、ジャック・ブラックという豪華な面子。みんなそれぞれにいつもと違う面を見せているのも魅力。個人的には、ルーニー・マーラの大人の女性っぷりが凄いなと感じた。役によって様々に変化する彼女は凄い。そんな役者のアンサンブルも見事で、期待以上の作品だった。Amazonスタジオ製作の映画なので、アマゾンプライムで観れるのは嬉しかった。良質な作品を製作しているAmazonスタジオ。ネットフリックスと良い競い合いをしているので、これからも頑張ってほしい。
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