みー

ホウ・シャオシェンの レッド・バルーンのみーのレビュー・感想・評価

3.8
「赤い風船」のオマージュ作品。
イライラしがちで余裕のない母と
その息子シモン、中国人の穏やかでとっても気のきくベビーシッターのソンの日常生活。
ソンがキーマンで、彼女がいるお陰で母親はイライラしても平常心に戻れるし、シモンも心のよりどころにしているように見える。
「赤い風船」では、少年と風船が友達のように絆が生まれるのに対し、こちらの作品では風船はいつも窓の外からシモンを見守っているかのようにそっと、様子を見に来る。
「赤い風船」とラストが違うのはきっとシモンには頼れるソンがいたからだと思う。
そう考えると、「赤い風船」でのラストは風船がヒーローにみえたが、実は大人側から見ると恐ろしくも感じた。
もし、ソンがいなかったらもしかしたらシモンも沢山の風船と青空へ消えていったかもしれない。
とか、考えてみる。
みー

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