みー

アイヌモシリのみーのレビュー・感想・評価

アイヌモシリ(2020年製作の映画)
4.3
アイヌモリシとは、北海道になる前の呼び方。
主人公の下倉幹人君、『誰も知らない』の柳楽優弥を彷彿とさせる演技。

阿寒の雄大な自然の美しさ、アイヌの方達の自然へのリスペクト。
観光客からの心ない(きっと悪気はなさそう。知識がないだけ?)言葉。
思春期、父親の死など複雑な気持ちとアイデンティティーが絡み合いとても感慨深い作品だった。

現ウポポイ(民族共生象徴空間)になる前の施設プロトコタン(アイヌ民族博物館)が好きで良く見学に行った。
そこには檻に入れられた熊がいたり、トバ(鮭の燻製ちんみ)の香りが染み込まれたチセ(家)の中で行われる歌や踊り、そしてムックリとゆう楽器の演奏、年期の入った博物館。
凄く暖かく、素朴な施設が大好きだったが、ウポポイには一回行ったきり。
綺麗で巨大化された施設はどうも純粋な気持ちで見れなくてとっても残念な気持ちになったことを覚えている。
今回の作品をみて、プロトコタンの風景を思い出した。
昨今、義援金目当ての偽物のアイヌなんて話題も聞く中で(本物には、支援が行き渡ってないと聞く)なんとも言えない気持ちでいたが、アイヌの方達が本当は何を必要としているのか。お金の問題なのか、考えさせられた。
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