素朴な良い映画。茶道を通じて、時間をかけながら、様々な事に気がついていく主人公の姿を描く。お茶の先生役の樹木希林が、主人公の黒木華に、お茶の作法をダメ出しするたびに、なんかちょっとクスッとする。
終盤に、黒木華が「世の中には、すぐにわかるものとすぐにはわからないものがあって、すぐにわからないものは、時間をかけながら少しずつわかっていく」ということに気がつく。そうか。すぐにわからないものは、無理にわかろうとしたり、わかった振りをしなくてもいい。いつか時間をかけてわかる日が来る。すぐに答えを求めがちな現代を生きる身としては響くものがあった。
季節のめぐり方を二十四節気で表している点にセンスの良さを感じる。