ケンシューイ

日日是好日のケンシューイのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
3.6
茶道の教えになぞらえて、世の中にはすぐには理解できない事がたくさんあるのだとおっしゃってる。それをベニーニの映画のようなものだと例えたり、語り部が樹木希林さんであるところに説得力がある。

じゃあどうすればいいのだと頭で考えてみても、答えが簡単に見つかるわけでもない。ただ、季節の移り変わりのようなほんの僅かな変化を肌で感じ取り、今日これからやることは一度限りのことなんだと思ってやっていくだけ。

繰り返し続けていくうちにわかってくるものがある。そして、同じようなことを同じようにやれる事が幸せなのだと気付く事ができれば、毎日が良い日になれる。

雨の日は雨の音を聞き、雪の日は雪の冷たさを感じ、さてコロナの日には今までの当たり前が当たり前では無くなり、それぞれの移り変わりを受け止めて、また新しい一日と向き合っていくしかない。

おそらくこの作品もミニシアターでの公開だったのでしょうけど、とにかく負けないで欲しいと願うばかり。