『黄泉がえる復讐』
原題 희생부활자/RV: Resurrected Victims
製作年 2017年。上映時間 92分。
殺された者がよみがえり、自分を殺した犯人を殺す『犠牲復活者』と呼ばれる存在が巻き起こす事件を、『友へ チング』のクァク・キョンテク監督が描いたミステリーサスペンス。
ジンホン役を『江南ブルース』のキム・レウォン、ミョンスク役を『お嬢さん』のキム・ヘスクが演じる。
検事のジンホンには7年前、母親が強盗に殺害され、その後に犯人と見なされた男が死亡したという過去があり、母を殺した真犯人は別にいると考えるジンホンは、独自の調査を続けていた。
しかし、何者かに殺された人間が報復のために生き返り、復讐を果たすと再びこの世から消えるという『犠牲復活者』と呼ばれる存在の報告が各地で相次ぎ、世間を騒然とさせたある時、ジンホンの前に母ミョンスクが現れ、ジンホンに襲いかかってくる。
当局に保護されたミョンスクは犠牲復活者とされ、ミョンスクがジンホンを襲ったことから、ジンホンは母親殺害の嫌疑をかけれてしまい……。
今作品は、韓国のスーパーナチュラル(超自然の)・ドラマ&スリラーでした。
ほんま独創的なストーリーライン、不吉な雰囲気、魅力的なキャラで納得させてくれました。
しかし、メロドラマ的でリアリズムに欠けるのがちょっと難点かな。
まず、良い面を挙げれば、一風変わったストーリーラインは予測不可能な展開に満ちており、映画を最初から最後まで飽きさせなかった。
検事の過去や母親の動機を知るにつれ、登場人物にも深みが出てきたし、ミステリーとホラーの中間のような、不気味で不安な雰囲気がありました。
ただ、中盤はややテンポが悪いのは痛いとこかな。
冒頭のシークエンスは印象的で、結末はとても感動的やったけど、その間のすべてがかなりの長さがあった。
また、今作品はとても感情的で、時にはかなりメロドラマ的である。
泪を誘う映画であろうとしているし、ちょっとやりすぎなところもあるが個人的には泪がでたのは確か。
ネガティブなとこを述べるなら、今作品が人間の感情と超自然的な霊魂を結びつけようとしていることは、時に矛盾しているように思える。
特に、物語の中で復活した被害者は母親だけではないことが判明したため、感情移入が難しくなった。
韓国作品の驚くようなストイックなセリフのある超自然ドラマが好きなら、今作品はハズレないとは思います。
哲学的な深みのあるエモい映画が好きでない人は、この映画を煩わしく感じるかもしれないかな。
今作品はとてもユニークなスタイルを持っているが、一度に多くのことを成し遂げようとしすぎていると思う。
見る分には面白いけど、消化するのが大変やった。
いっそのこと、連続ドラマならもっとふんだんにエピソードを盛り込めたし嵌まれたんちゃうかなぁと個人的には思います。