リコ

レイニーデイ・イン・ニューヨークのリコのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

わたしはウディアレンの映画は半数以上観ているし、生涯ベストにきっと「アニーホール」と「世界中がアイラブユー」を入れると思うほどにウディアレンがすきだけれども、レイニー・デイ・イン・ザ・ニューヨークは観ていてとてもしんどかった。

大人のうだつのあがらないどうしようもない哀れな男女の恋愛作品ならいいと思うのだけど、郊外から出てきた、まだなにもわかっていない、社会に出ていない若い女の子に、もう立派な大人になってもいいはずのおじさんたちが言い寄って、性的に搾取しようとする。そして、エルファニング演じるアシュリーはもちろん体目的だということはわかっているけど、彼らが自分たちの立場を利用した下衆な奴らだとは最後までわかっていない。ほんとにしんどかった。

恋人役ギャツビーのティモシーシャラメも自分のことばっかりで、そんな彼女のことを気にもかけてない。「なんで俺のことかまってくれないの?」ばかり。

こんなエルファニングもティモシーシャラメも観たくないしやめてくれと何度も思った。

もし仮に後半エルファニングがブチ切れて、おじつけづいているシャラメを無理やり協力させて、そこにセレーナも合流して、おじさんたちをぶちのめすストーリーだったら最高だったのにな。そしてシャラメを置き去りにして、エルファニングとセレーナが意気投合する…みたいな。

良くも悪くもウディアレンはらしいセリフ回しやオチ自体は好きだし、ギャツビーの母親の話とかは好きだけど、根本的にやっぱり全体通してしんどい。

metooの流れのときにこれが上映されたら、それは火に油を注いでいるなと思う。

ウディアレンは20代の恋愛描くのはもうやめてくれ。同世代の恋物語とかをやってくれ。
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