Hayato

レイニーデイ・イン・ニューヨークのHayatoのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

光の使い方がここ数作今のカメラマンと撮ってる時により絵に近い。クローズアップするシーンはこれまでもあったけど、より近い気がするのは気のせい?

最後自分から離れていくのはティモシーシャラメだからできた気もする。それでも無垢なイマイチ分かってないアリゾナのアシュレーは憎らしくて可愛いらしい。疲れた男たちの癒し。良くも悪くも。ワインを飲むアシュレーの動きとか馬車に乗った姿、君は太陽の元で輝き、僕は曇りの街で息づくなんてのも若き頃のダイアンキートンが見えるよう。そういえばダイアンキートンAFI awardのスピーチでウディアレンがキートンは僕のことをStepping Stone(踏み石)って言ったなんてジョークも言ってたかな。
まぁ女性関係に振り回されるのはいつものことだけどね。笑

そうだ、ウディアレンは古典的なハリウッド語りが好きでギャッツビーが言ってたことみたいな風景が好きだけど、いつもちょっぴり情けなく苦かったのはウディ本人がまだそれを演じれる歳でもあったからかもしれない。
本人もマンハッタン出身らしいティモシー君とキャラクターの相性が良すぎた。地でいけてる感じがすごい、そして俳優として幅もとてつもなく広いし本当に素晴らしい俳優だな、、色物と思ってたのが恥ずかしい。もちろん顔が綺麗すぎるのはあるけど、、

ここまで母親のキャラクターがいいのはどういうことなんだろうか。ワスプとジューイッシュの母親の雰囲気は全然違うから、まぁこれは短い登場シーンで重厚感を持たせるストーリー的な要素でいいのか。それでも今までアシュリーが良かったのが、最後ダメになったのは母親の複雑で重厚な一面を見たからだろうね。娼婦の女性がチャーリーパーカーを知らないのはいいけど(知った風にも言わなかったし)、アシュレーがシェイクスピアでしょ??って言ったのは決定的だったんだろう。

スウィートだけどカフェソサエティとかワンダーウィールほどビターではなく、甘い香りが爽やかに抜けていくような映画でした。
あーでも若くて今をときめく俳優勢を使ったニューヨークラブコメディは今の時代と人々でも古典的な映画は撮れるし、それでいて美しいっていうのを証明してくれたよ。
ありがとうウディアレン、そして’Rifkin’s Festival’も楽しみにしてます
Hayato

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