アニメとの融合で、ただのドキュメンタリーじゃなくて！テンポが良くてみやすい。

他国の人が見た日本ってこうなのかっていうのがわかる。

ハルウララを知らない人は居るだろうか。若い人でもスマホゲームをしてる人ならウマ娘で知っているのかもしれない。
負け続けても全国の競馬ファンから愛されていた元競走馬である。
20年前に活躍したこの有名な競走馬について、7年前から競馬を始めた自分は最近になってやっと名前以外の詳細を知ることになった。
ハルウララは血統は良い。父がニッポーテイオーという名マイラー(1600m前後のレースに強い)であった。競走馬も全国に頭数は多く、稼がなければ引退して食肉になる場合もある。ハルウララが注目されなかったらそうなってたかは不明だが。
事実だけを言えば経営難の高知競馬場が話題作りに利用した形だが、それはこの映画のとおりである。ハルウララなのに夏の例えであれだが「夏雨人にふらす」という言葉がある。意訳すれば必要な時にほどよく現れるという意味である。勝ち組:負け組とか言われている時代の、負け組の星という位置づけであった。
なんと世界的なレジェンドである武豊騎手も騎乗した。それでも負けた。何かのインタビューで昔見たが武豊騎手はこのブームを最初あまり良く思ってなかったらしい。「勝ってる馬より負けて注目されるって…」と。それを見たときは意地悪なことを言うと思ったが、競馬を見るようになってそれもそうだと思い直した。それこそ重賞レースに出るようなのは騎手も馬も命を削っているのだ。負けて喜ばれるなんて。だが同じインタビューでは武豊騎手も「応援するファンの顔を見て、こういうのも有りか」と思い直したようであるし、この映画に出る厩務員も「サボるずるい馬もいるが、あの馬は最後まで頑張っていた」と話している。映画の話より馬話になってしまったが、ハルウララブームが去ったあとに注目してくれたこの映画(2016年)にもまた意義はあるのだ。2025年現在、今でもハルウララは存命である。