O次郎

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷のO次郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

うーん...そんなんで解決しちゃうの?というのが第一印象。
ホラー系は、散々怖がらせておいて最終的に一応の合理的説明と解決を見るか、あるいは何も解決せず投げっぱなしジャーマンで終わるか、どちらかだと思うが、この作品は前者。
がしかし、それにしても呆気無さ過ぎる解決。

あんだけの規模の増改築で相手の底知れなさを煽っておいて、その実、ウィンチェスター社の銃で家族を奪われた青年一人の怨讐が原因だったというのがなんとも拍子抜け。
主人公のキャラクター性がイマイチ際立たない内にさっさと導入部が終わって館に連れ出されてしまったので、十分に感情移入出来る人物がおらず、観る側として気持ちの据わりがよろしくない。
勿体つけて出てきたヘレン=ミラン演じるウィンチェスター夫人の精神鑑定が主人公の目的だが、最初からまともである事が判断出来る描き方も惜しい。

一点、悪霊に取り憑かれた、夫人の姪の息子がウィンチェスター銃で夫人を襲うシーンは良い。
足腰の悪い夫人のために螺旋状になっている階段が遮蔽物となって、相手の見えない銃撃を上手く演出しており、獲物である夫人を探して銃口で階段側壁をなぞる陰湿な動きと画も緊張感が有った。

ともあれ、実話にインスパイアされた話とのことだが、こういう筋立てならもっと展開を盛ってもよかったかと思う。
O次郎

O次郎