絶対の客人

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷の絶対の客人のレビュー・感想・評価

3.7
ライフル銃で有名なウィンチェスター社の社長が病死し、株式を含めた全てを引き継ぐことになった未亡人「サラ・ウィンチェスター」の実話…を元にしたホラー♪

さらに生後一ヶ月の愛娘をも奇病で失っていた彼女が自らの不幸を霊媒師に診てもらった結果、彼女はウィンチェスター社の銃で殺された霊に憑かれていて、それを振り払うには「屋敷の増築」を続けるしかないと告げられ…物語はその後から始まる。

その大まかな内容は「奇跡体験!アンビリバボー」でずいぶん昔に見た記憶はあるが、それがベースのホラーというと実はこれまでありそうでなかった…ワケじゃなかった♪

日本では未体験ゾーンの映画たちで上映された【ホーンテッド・サイト】というホラー映画がソレ♪

ただ、いかにも目玉はその増築された屋敷のようにアピールしていたその映画、実際その屋敷らしき建造物が出てきたのはラストの約15分ほど♪しかも主人公が玄関付近でワチャワチャやっただけですぐ出てきて終わっちまう始末♪

で、実はその映画を監督したのが【ソウ2】からシリーズ数作品を監督していたダーレン・リン・バウズマンだったんだけど、今作の監督はなんと、最新作【ジグソウ:ソウ・レガシー】で、(あくまで個人的に)【ソウ3】以降 “迷作” 続きだったシリーズを、中々の “名作” に蘇らせた、ピーター&マイケル・スピエリッグ兄弟!

流石です!ダーレン・リン・バウズマンの後追いをしているというより、彼が敷いた砂利道を綺麗に舗装していってる印象♪

その演出も、家屋を舞台にしたホラー映画なのに、“怖がらせる” んじゃなく、音とカメラワークで “ビックリさせる” だけの、おばけ屋敷という感覚からは程遠いびっくり箱的なホラー映画がここ最近多い中、これぞまさにおばけ屋敷!

かる〜いどんでん返しや夫婦愛もあり脚本的にも申し分なし♪

ただ一つ、あれだけの数の部屋があるのに実際出てきた霊体は数える程度…なので同時に霊の登場シーンも少なくなり、ちょっと物足りなさは感じてしまった。それだけが残念。


キャストに関しては、実を言うとこの映画の監督とベースとなった実話をちょっと知っていた程度で、それ以外ほぼ何も知らずに観たため、主演がジェイソン・クラークだと知っていきなりビビった♪

さらにキーマンとなるこの屋敷の女主人サラ・ウィンチェスター役でヘレン・ミレンが登場した時は、心に中でメチャ歓喜!

そしてサラの姪マリオン役には、スピエリッグ兄弟監督作の【プリデスティネーション】で見事に男性役を演じたセーラ・スヌーク♪

フライヤーの画からは想像もできない超豪華キャストで、ホラー映画好きならそれだけでも絶対観て損はないハズ!