みやび

恋は雨上がりのようにのみやびのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
3.6
久しぶりにテンポが良い映画で◎。話の内容も面白かった。小松菜奈さんの演技はもしかしたら「溺れるナイフ」以来かな?当たり前だけど、あの時とは全然違う雰囲気でちゃんと陸上部の橘アキラとして輝いていた。

なりふり構わずまっすぐ店長に気持ちをぶつけるアキラの姿はキラキラしていてカッコいい。きっと、陸上に対する気持ちもこんな感じにまっすぐ愛していたんだろうな。店長に助けられて恋に落ちて気持ちが抑えられない女子高生をしっかり演じていて、見ているこっちが清々しい気持ちになるほどだった。
店長以外には全く興味なく、学校でもバイト先でもしつこく絡んでくる吉村(葉山くん)や賄い毎回出してくれる加瀬さん(磯村くん)に塩対応なのもなかなか良い。(この役の磯村くんめちゃくちゃカッコよかったです。)店長一筋なのがとても伝わった。

大泉洋さん演じる店長と濱田マリさんの会話もなかなかテンポが早くて面白い(「俺、臭いかな?」「店長は臭いです。そんなことより…」のくだりとか)。哀愁漂うも優しさ溢れる雰囲気をお持ちの大泉洋さんにこの役はピッタリだと思った。

アキラが走り出すタイミングでかかるピアノの疾走感溢れるBGMもとても好き。転がるような、
それでいてちゃんと着地はしていて、追いかけてくるような旋律はとても素敵でした。

何か一生懸命だったものを諦める、人生の中でそんなことがあった人にはとても響く作品だと思った。もちろん恋や友達関係も含めて。そのときはいいやと思っても、時間が経って大人になってから後悔することはないだろうか?どの世代が見ても自身に問いかけることの出来る素敵な作品だった。
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