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工作 黒金星と呼ばれた男のYMのネタバレレビュー・内容・結末

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

カット割のテンポがとても良い。派手なアクションがなくても、このスピード感があるからこそ、緊張感とサスペンスがつくられているのだとわかる。
実話を基に、というのも驚く密度で、信じがたい南の政府による陰謀も明らかとなるが(韓国政治史に疎かったので、今作を観たあとザッと調べたことでようやくわかることも多かった)、ラストの向かいあってそれぞれ時計とタイバーを見せあうシーンは友情があらわれていてホロリと来てしまう。「JSA」「愛の不時着」「鋼鉄の雨」を観るに、この演出は「いまだ同民族間で冷戦を強いられる朝鮮半島」を描くものとしてはベタなんだろうが、38度線を越える友愛に私は弱い。
ただまあ、しょうもないことではあるが、メガネをかけた商人の姿で市場を歩き、輸入雑貨を漁るファン・ジョンミンが松重豊演じる井之頭五郎に見えて仕方がないのは皆同じか。
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