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グリンゴ 最強の悪運男のmatchypotterのレビュー・感想・評価

グリンゴ 最強の悪運男(2018年製作の映画)
3.4
日本では小規模な公開でとどまってしまった本作、キャストがなかなか信じられないレベル。

シャーリーズセロン、アマンダセイフライド、ジョエルエドガートン。

アマンダセイフライドはそこまでガッツリではないが、要所要所で存在感がハンパない。
シャーリーズセロンは黙ってても、歩いてるだけでも、小言をボヤいてるだけでも絵になる。

この2人、それぞれ単体でも映画1本撮れるだろうに、、、地味目なこの作品で恐るべき融合を果たす。

主人公のハロルド、友達の経営者にクビを宣告されて、なかばヤケクソで自作自演の誘拐を演じ、友達に身代金を要求。

しかし、なんと会社は彼を保険に入れておらず、無保険で莫大な身代金を払えるほどの体力がないことが露見し、今度は経営者の方がヤケクソで傭兵上がりの兄貴に頼んで体よく救出させようとする。

というそもそもの大筋が何やら踏み外してる臭いがプンプンしている。
そしたら、やっぱりそれで終わらずに次から次へと踏み外してく。
もはや、誰がなんのために誰に対して何をしたくてそんなことをしてるのかを見失いそうになるほど混沌としてくる。

そんなカオスな状況の中で、ハロルドがただただ願うのは自分が自分であり続けられる場所探し。

友達にクビを言い渡され、妻は不倫してるし、傭兵は金のために自分を売ろうとするし、金の話を嗅ぎつけてわけわからん輩が集まってくるし。

結局、誰も自分のために動いてない。
そんな切なさを誰もわかってくれない。

そこで、ハロルド、爆発。
彼はこのとんでもない騒動の中で、振り回されながら無我夢中になっていく。

それが彼にとっての、彼にも予想してなかった“転機”になろうとは、、、。

スゴいとっ散らかってて、よくここまで話をまとめ上げた。さらに、このキャスト、、、見た目も話も想定外にあっぱれな慌ただしい作品。


F:1802
M:1946
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