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Love,サイモン 17歳の告白のTomのネタバレレビュー・内容・結末

Love,サイモン 17歳の告白(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

3.4年前にTroye SivanのStrawberries&Cigarettesがこの映画に使われてると知ってその時から気になってたけど、やっと鑑賞。
それだけじゃなくて冒頭でThe 1975のLove Meも流れて上がった。

ゲイという社会ではまだ認められない部分もあることと、「周りからバカにされたくない」という特に10代で強く感じる気持ち。前者に後者を重ね合わせることで、同性愛者ではない自分でもサイモンの気持ちに感情移入させられた。

劇中のサイモンは自分がゲイであることへの葛藤は既に乗り越えていたが、それを周りに話せずにいた。自分の中では認めきっても、それを周りにいつ打ち明けるのか。LGBTQの人たちには、そうした段階的な葛藤があることに気付かされた。

マイノリティでそれを表に出せないゆえの孤独感はすごく辛いものだということ。それゆえブルーの存在は唯一無二で大きかったんだと思う。そうした心を預けられる存在を自然と好きになってしまうのは自分も経験があるからわかる。
気になってる人から連絡が返ってきてないか確認してしまうのも、わかる。それも相手のことをまだわかりきってない時ほどなんだろうなって正体がわからないブルーのことが気になるサイモンを通じてわかった。

最初に触れたTroye Sivanの挿入歌は、サイモンが車でアビーにカミングアウトするシーンで流れた。かつてゲイであることを公表したTroye Sivanの曲がそこで流れたのも、サイモンを後押しする意味があるのだろうなと思った。
サビまで流してほしかったけど、、

ゲイであることが勝手に知れ渡って、妹が部屋に来るシーン。家族にカミングアウトするシーン。お母さんがあなたはあなたで変わらないって言ってくれるシーン。お父さんが今まで気づけなくてすまなかったって謝るシーン。ここらへんは涙が止まらなかった。

自分はまあこういう時代に生きてるのもあって同性愛とか全然いいんじゃない、他人は他人だしっていうスタンスだけど、男同士のキスシーンはちょっと見なくていいかな、、って感じだった。これは差別とかじゃなくて自分が異性愛者であるゆえの生理的な反応なんだろうと思う。けれども時代が進むとそれすらみんな受け入れろという考えに抑圧されるのだろうか。

サイモンは脅されてたから致し方ない部分もあるのに、それで友人関係も失いかけたのは流石にかわいそうでしかなかった。でもああいうのが、10代の青春って感じだよなとも思う。

色々なシーンでアメリカ留学を思い出した。あのパーティーでよくやるゲームの名前ベイルートっていうの初めて知ったわ。ああいうパーティーとか広い住宅地とか懐かしかったし、自分の車持ってて隣に好きな子乗せていつでも出かけられるのとかはやっぱりいいなあと思う。

最高の映画だったからまた見返したい。
Tom

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