蒼井ことり

プーと大人になった僕の蒼井ことりのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
3.9
くまのプーは、クリストファー・ロビンの友だちであり、幼なじみであると同時に、彼の童心…幼なごころ。
大人になってもプーを捨てなくても良いように、幼なごころ捨てなくても良い。
プーと友だちを止める必要はないように、子供の心を止める必要もない。
親になったからといって、変に大人ぶる必要も、ホントの自分を止める必要もない。
(良い意味で)子供のまま大人になれるのが最高!
20〜30代の頃だったらこの映画の良さが分からなかっただろう。クリストファー・ロビンが、つよく、つよくプーを抱きしめるシーンで(…つまり、彼自身を取り戻す作業をしているシーンで)涙してしまった自分がいる。
クリストファー・ロビンが同志のように思える。
うん、うん、分かるよ、よく頑張ってきたよね、大人って辛いよね。

イギリス人は、パディントン といいプーといい、心の中に可愛いくまを抱き続けてるんですね。

とても柔らかく、やさしい映画。
プーのおしゃべり(声はやはりおっさん声)といい、動作といい、スローモーでおっとりしていて、とにかく柔らかく、やさしい。癒される。クリストファーとプーとが並んで座ってる後ろ姿、ほのぼのして絵になっていて、感動!
疲れた大人になってるクリストファーに、つぶらな瞳のもふもふの、心優しい純朴なプーが、怒鳴られているとたまらなく切なくなってしまった。
ぬいぐるみ達のフォルムがかわいく、視覚的にも癒された。ユアン・マグレガーの一人芝居が多かったが、ナイーブなクリストファーを細やかに演じていた。歳を取ってもハンサムでかっこいい。
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