イ・イギョン祭の第３弾は『White Night』に続いて"巻き込まれ系キャラ"がお似合いなイ・イギョンの本領発揮(!?)的な本作をウォッチ！

(予告編↓)
https://youtu.be/_gSBXIviWWE

真面目な兄と比べて何かと問題児だった主人公青年(イ・イギョン)が、兵役中に息子が生まれてパパになるんだけども、実は自分の子どもじゃなかったことが発覚！さらに結婚式目前で彼女が息子を置いて失踪、おまけに母親は病に倒れ、かつ自分は無職……「さぁ、どうするイギョン？」な物語。

ダメダメな無責任男が"そして父になる"までを描こうとしていることは伝わってくるし、個々のエピソードの見せ方も悪くないんだけど……大事なところでご都合主義的展開が炸裂＆無理やりな感動風まとめを見せられる度に、「なんでそうなった？」って疑問が浮かんできちゃうからもったいない！
(全てをキャラの未熟さ故にしてしまうと話自体がバカバカしく思えちゃって、真面目につきあいきれんわってなっちゃうからさ…)

ただ、「失踪した彼女を探す内に、イギョンは彼女どうこう以上に父親としての自覚が先に芽生えてしまう」(イギョンの父親がクソ野郎だったからこその強迫観念も乗っかってるのかな…)っていうのは面白いと思うし、「どんな苦しい状況でも生き続けること＝力強い現実肯定」が語られるのだって感動できるし……だからこそ、「彼女が残した血の繋がっていない息子だけが世界との繋がりだった！」ってところをもっと上手く描けていたら傑作になりえたんじゃないかな。
(「家族という幻想を求め過ぎちゃうのもいかがなものか？」と思うところもあるけど、その点は主人公の生い立ちとか踏まえたら十分理解できる)

予告編を見た時に、ダルデンヌ兄弟監督作『ある子供』を連想して期待が高かっただけにつくづく惜しい印象！……でもイ・イギョンはジェレミー・レニエ路線(＝インディーズ映画のチャレンジングな役どころを積極的に演じながら…)で今後もキャリアを積み上げていって欲しい！
(出演バラエティ番組もチラッと見たけど性格良さげなインドア派で好感度増し増しだから今後の活躍も要チェック!!)