Canape

ある少年の告白のCanapeのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
3.8
矯正施設に入ることになったゲイのジャレッドと家族の話。実話ベース。両親が息子を想ってしたことが、息子を苦しめていく。背を向ける両親の間で真っすぐ前を見据えるジャケットがとてもいい。セラピーという名目で心を正していく過程が正気の沙汰ではない。暗い暗い物語の後半、ジャレッドがその過程によって目が覚める。ここからがとても見ごたえがあり自身のあり方、母の息子に対する思い、息子の父への思いに胸がいっぱいに。作品完成時に先進国アメリカでまだこのようなことが行われていることを知り、今もどこかで苦しんでいる人たちがいること、この時代に犯罪以外で性や心の在り方を正す施設が存在していることに驚きしかなかった。実物の髪型そっくりのニコール・キッドマン、出しゃばらない妻から立ち向かう母となった姿にホロリ。ジュリア、セロンなど綺麗どころの母親役が素晴らしくこれからも楽しみ。
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