文o文文

ある少年の告白の文o文文のネタバレレビュー・内容・結末

ある少年の告白(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

スコアほど楽しかった、感動したなどは正直ない
ただとても良く人間、組織、親子など描かれていたのでこのスコア

要するに見る人によってLGBTを、または宗教を、または親子を、それぞれ違うピント合わせで題材が見えている作品

ひとつ人間にとって「言葉」というのが重要で
それにより概念を作り、規則を作り、それにより集団性を高め、悪を指し示し罪を探させては不安を与え、またそこから解放し内面へ起伏を与える
実際は宗教の本当の目的は組織継続、拡大で、実は信仰よりも上にある
ただ信仰する人間に対しては、マジックのタネのように目をそらすのは重要で、その行為が洗脳といわれるアプローチになる。
組織の上の方でさえも、信仰がゆえ団体の目的は見えてないし、そうは思ってはいない。
しかし人々が行ってる行動のみを冷静にみれば、与えられた概念の元に組織かされ利益のために行われている
どの宗教団体にも一人で家で祈るだけ、信仰心と個人のみで信仰が成立さるようには作られていないのはそのため


車から出す手のひらが自由の象徴となっていたが
スピーチという口頭の言葉によりコントロールされようとする息子が、文字という指先の言葉で反論し自由となって行く事が、紛れもなく自身で掴みとった事であり他人を救いつつ復讐としても爽快だった

古代から自信で考えを掴んだ人ほど外へチャレンジしに行くのだろうかと、ふと疑問に思った
アメリカの保守派の人ほど田舎に、居やすい町というコミュニティへ居続ける
父のように異なる者と触れることを恐れる

宗教は安心を与えてるようで、実は不安を与える
集団化されるほど、イワシや羊のように大群となり離れることを恐れる
お父さんは宗教を手放したら自分は何者でもなくなってしまうと思ってるのだろう、結果は良き父親であることを手放し罪深き父になっているのだが


この家族は笑い合う場面1つもないなぁと終盤思ってたが、1つだけあったのを思い出した
暗がりの中で少年が家族へ始めて告白した場面
ショックを受けた両親を置いて去って行く少年。その少年が居なくなった奥に隠されていた家族三人で笑う絵が飾られている


それとレッチリのベース、フリーの出演
ビックリして大声を上げてしまった
青いシャツのサイクス役をしたジョエル・エドガートン、映画の監督もする彼が熱望したらしい
フリーは存在感はタトゥーとは裏腹に目元の鋭さの奥に寂しさも感じさせる


サイクスの実在のモデルもまたゲイで現在夫と暮らしていると最後にでるが
同性婚などの法律に頑なに反対する議員ほど実は同性愛者である事がよくあるといエピソードを聴いたのを思い出した
何故だ!理解出来ない!と思ってたが

タバコを止めた奴ほど歩きタバコへ腹を立てる、それなら納得する
罪を告白します、それはこのレビューを書いてる私です

サイクスは自分はゲイを乗り越えたお前らもそうなれ、何なら私のように苦痛を味わえ
きっとそういう事なのだろう
精神は部活の先輩後輩かよ
文o文文

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