作品に込められた力強い怒りを感じ取ることができましたが、映画的にはもっと心を揺さぶって欲しかったかな。ニコール・キッドマンやラッセル・クロウなどキャストは華やか!…な一方で終始重い雰囲気が漂ってました。
同性愛を“矯正”する施設の内幕が少年の告白によって露わとなる…実話に基づく作品。
ニコール・キッドマンのアメリカ中流階級ルックが絶妙で少し可笑しかったです。主役を演じたルーカス・ヘッジズは、きめ細やかな演技が印象に残りました。
アメリカのアーカンソー州にある田舎町で、ゲイ告白した息子が、神父である父によって矯正施設に入れられてしまう。矯正施設のルールは過酷で、本来の自分を否定され家族からも拒絶される苦しみは想像を絶します。一方で、息子を守るために立ち上がる母親の姿にはジーンとくるものがありました。
日本はLGBTQやマイノリティへの理解や議論が他の国や地域に比べてまだ未熟な部分がありますが、このような作品を介して多くの人が考えを巡らせ、議論を交わす機会を持つことも大切なんだなー、と改めて感じました。
「LGBTばかりになると区が滅ぶ」と発言してしまう御年配議員には学びの一環でご視聴いただくと良いかと。