このレビューはネタバレを含みます
白い一両の気動車が
緩やかにカーブを切る
線路脇の 野辺の花が 風に揺れる
鉄オタでなくても 魅了される
カットがいっぱいです
駿也【 おじいちゃんは 時々 僕の名前を
お父さんと間違えて言います
気づかないふりをしてあげます
それか 孫としての 優しさかなぁ 】
駿也くんのお母さんは
駿也くんを産んで すぐに亡くなった
だから 駿也くんはお父さんに育てられた
お父さんの新しいお嫁さん
駿也くんは 【晶ちゃん】と呼ぶ
最愛のお父さんが亡くなった
駿也くんの かぞくいろ は 水色
傘も 工作の色付けも 作文のカバーも
みんな水色 涙色
晶は誓う 汽動車の運転手になる事を
【 子供を喜ばせたくて
変わりたいんです 運転手になれたら
変われると思うんです 】
子供を産んだことのない母親と
子供を身篭った 未婚の女先生
晶【 触ってもいい? 】
大きなお腹に 晶【 待ってるからね 】
私 諦めないから 運転手になる事も
駿也の家族になる事も
駿也【 時々 お父さんを思い出して
悲しくなるけど 泣いてなんかいられない
だって 僕たち家族は
出発したばかりだから】
駿也くんの水色は
晶ちゃんが 運転する 気動車から見た
窓いっぱいの 海の色