千年女優

記憶の夜の千年女優のレビュー・感想・評価

記憶の夜(2017年製作の映画)
3.5
新居へと引っ越したソン一家の次男で、足を悪くしたものの文武両道で優しい兄ユソクに追い付こうと勉強に励むジンソク。不審な物音のする開かずの部屋を不審に思いながら過ごしてい彼が、突如として発生した兄の誘拐事件を目の当たりにし、19日後に解放されるもその間の記憶がない兄の変貌ぶりに困惑する様を描いたスリラー映画です。

監督や脚本家として多くの映像作品を手掛けるのみならず俳優に大学映画学科教授と幅広く活動するチャン・ハンジュンが、友人のいとこが一か月合わぬ間に人間が変わっていた体験にインスパイアされて制作した2017年公開の作品で、本国で劇場公開されて好評を博すと配信権をNetflixが取得して全世界190か国の人々から視聴を集めました。

パク・チャヌクの代表作となった『オールド・ボーイ』の系譜に連なるサスペンススリラーで、ふたつの大きな転換のある転落型の物語と気の滅入るバイオレンスといった韓国映画らしい要素で演出します。定型化された物語で予見し易く強引な印象を抱く部分もありますが、演出と演技のアンサンブルがミスリードを盛り上げている一作です。
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